JR東海道線「岐阜」駅北口を出ると、工事中のロータリーが広がる。どんよりと曇った天気もあり、街の活気が全く感じられない。唯一、建設中の高層ビルが目立ち、開発中であることが伺える。
広いロータリーを通り過ぎると、商店街が真っ直ぐ伸びるが、すぐに「貸店舗」の看板をかかげた空っぽの店が数件。反対側は、シャッターの降りた店が続く。昼間の12時近くだというのに、人通りはまばらである。
先へ進むと、洋服屋さんが何件も続く。ここは、「繊維問屋街」である。 岐阜のこの街は、かつて日本中のバイヤーが買付けにやって来たアパレルの問屋街として、栄えた街だったのである。洋服屋さんといっても、ブティックのようにおしゃれな感じは全くなく、売っているというより、ただ吊るして置いてある、そんな感じのお店ばかりである。
大通りをはずれ、脇道を入ると、ちょうど大通りの裏道にあたる道にも、小さな店がいくつも続く。一人の男性が、店主らしき男性に声をかけた。 「今日はどうかね?」 「暇でしょうがないよ~」
細い裏道は、さらに脇道を何本も広げ、驚くことに、全て洋服屋さん。問屋街は碁盤の目のように広がっていた。だが、お客は一人もいない。
タクシーに乗り、運転手に聞いてみた。 駅前の繊維問屋街が街を支えてきたが、中国や韓国からの安い輸入品の増加、スーパーなどの駐車場設備のある大型商業施設が郊外に点在し、
商業の中心が移行したこと、名古屋へのアクセスがよいゆえに、名古屋へショッピングに出かける人々の増加、これらが駅前の中心市街地の空洞化を加速していったようである。市が自動車優遇の道路政策を行なったのも、郊外が便利になる一方、中心部はますます不便になる結果を招いたそうだ。
しかし、近年、名古屋への利便性が見直され、オフィスビルや高層マンションなどの建設が進み、2009年を目指し、再開発が着々と進められている。今回南口は見る時間はなかったが、、こちらの開発は終了しているようである。問屋街もマンションとテナントを共存させ、中心街の活性化を図る計画が進められているという。かつて栄えた岐阜の資源が、今後も十分に活用されることを願う。
参照: 「岐阜駅再開発の“今”を探る」 http://www.geocities.jp/tunemaru_gifu/station.html