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Ⅰ. 国連ミレニアム・プロジェクト
昨年から、ホワイトバンドを腕につけている人を見かけた、あるいは実際に購入したことがある人も多いのではないでしょうか。これはG-CAP(Global Call to Action Against Poverty)という世界的なキャンペーンで、日本では「ほっとけない世界の貧しさ」キャンペーンといい、「貧困を生み出すしくみ」を「貧困を生み出さないしくみ」に、みんなの関心と行動によって変えていくという活動です。この活動に関しては、賛否両論あるようですが、今回はそれはさておいて、貧困というテーマをとりあげてみます。
世界の貧困に対して、国連では、2000年、国連ミレニアム・プロジェクトが合意され、ミレニアム開発目標 (MDG): 2015年までに一日一ドル以下で暮らす人々の数を半減させることが掲げられました。
2006.4月に書かれたエコノミストによると、MDG に関する世界銀行と IMF の共同報告書では、アフリカのある国では子供の死亡率が低下し、HIV/AIDS 感染率の低下も報告されている一方で、アフリカ諸国はまだまだ貧困削減の目標達成に十分な努力をしていないとしています。
これに対して、プロジェクト・リーダーの経済学者サックス氏は、アフリカ諸国の政府は、貧困から脱出したいと願う、アフリカ市民たちの願望と能力をきちんと反映しておらず、貧困を終わらせる可能性を本当に実現したければ、底辺でもっとお金を使う必要があると考えました。農村部で強力な実践技術が十分に備わることにより、MDG達成の可能性もあるという考えのもと、アフリカ 10 カ国で 12 カ所の「ミレニアム・ビレッジ」を設立し、極度な貧困の根絶を目指しています。
初のミレニアム・ビレッジであるサウリでは、最も進歩が見られており、コミュニティの長老たちが改革について責任を持ち、リーダーとしての才覚の高さを発揮したとのこと。無料の蚊帳の配布により、マラリア発生率が低下し、食料の収穫は倍増以上、今では全員が多少なりとも食料を口にできる生活が可能になったそうです。農民が収穫の一部を村の学校に寄付する給食プログラムは、劇的な効果を持ち、子供たちの集中力も高まり、サウリは地域の 253校中、成績が108位から 2位にまで上昇したとのことです。
今回のミレニアム・ビレッジは、5ヵ年計画のうち、3年目に入りますが、5年後援助が終了したあと、果たしてそれが継続できるかという懸念がぬぐいきれません。アフリカの貧困の問題は、人口増加も大きな問題であり、その他様々な要因が複雑に絡み合っているように思えますが、その糸をほぐすことは果たして可能なのでしょうか?
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