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ボローニャに限らずヨーロッパの街を歩いていると古い建物の壁にこんな四角いちょっとした彫刻がくっついているのを見かける。物凄く大きいものもあればボローニャのこれのように50cmX70cmくらいのものもある。大抵の場合が小さな文字でその建物の由来や持ち主、建設した年が刻み込まれている。そして何かしらかの図柄が彫りこまれている、といった具合だ。あまり目が良くない私、しかし日常生活で眼鏡をかけることもコンタクトレンズを入れることも酷く嫌う私は、大体の感じこそ分かるけれど細かい文字まで解読することは出来ず、だから図柄から色んなことを想像するだけである。それとも高いところに取り付けられているから私でなくても読み辛いものなのかもしれない、とも思う。ボローニャの人はこんなことには興味はないのか、それとも見慣れているのでもう特別でも何でもなくなってしまったのだろうか。道を歩いては立ち止まりレンズを向ける私のことを不思議な顔して見ながら通り過ぎる人ばかりだ。もし見慣れてしまって日常生活の一部になってしまっているのだとしたら、それはそれでとても幸せなことである。いつかこういうものが全くない近代都市に暮らすようになったら、今までの古いものが大切に保たれている町に暮らしていた幸せさをしみじみ感じるに違いない。私はそういうものがない町から来たから、こんな小さなものでも100年も200年も大切にされてきたものが目に付いて仕方がないし、愛しくてならない。この手のものをボローニャの旧市街で見つけようと思えば、意外と簡単に見つかるものだ。古い建物を探せばよい。古くて由緒ありそうな、何かストーリーがありそうな建物を探せば良いのである。勿論、こんな古物好みな人がどれだけいるのか知らないけれど。私の古いもの好きは友達の中でも有名。暇を見つけては、いや忙しくても時間を作り出してはこういうものを探しながら街を見て歩くのが大好きなのだ。
(了)
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