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Vol. 164  ボローニャに暮らす
〜イタリアの小さな街・ボローニャの生活〜
 

ボローニャの日常生活の中で見たこと、感じたこと、思ったこと、学んだことを
特別でも何でもない自分の視線で語る

ベルリン中央駅 〜ベルリンの歴史とホロコースト〜
 

V. 街角の芸術

ボローニャに限らずイタリアの町を歩いていると思いがけず心引かれるフレスコ画や彫刻に出会うことがある。それが別に美術館や教会、名の知れたお屋敷に限らず単に道端だったりもするので、尚更驚く度合いが大きいと言う訳だ。いつもは早足で通り過ぎてしまうような道もたまにゆっくり歩くと色んなものが見えてくる。

ボローニャで言えばポルティコの下を歩いていると写真のような彫刻を見かけることが多く、大抵の場合がキリスト教に絡んだ彫刻だ。これはキリストとその両親、マリアとヨセフの彫刻だ。一体どれ位昔に施されたのか、誰が作ったのかも分からないが、ここを通る度にふと足を止めて見たくなるお気に入りのひとつである。

ボローニャには(他の町にしても)本当に鳩が多い。それが飢餓とは程遠い丸々太っていて正面から飛んで来られようものなら怖くて悲鳴をあげてしまうような迫力ある鳩ばかりなのだ。そういう訳で鳩天国のイタリアではこうした街角の彫刻は金網で覆われていて更にはその近くにもとまる事が出来ないようにと針のようなものを設置するのだ。こんなもの、ない方が良いのになとも思うけど、こうでもしなければ彫刻の中に入り込んで巣をつくり、子孫繁栄に励んでしまうのだから仕方があるまい。今週末も来週も温暖で晴天らしいから、目的も制限時間もない散策でもしたいと思っているところだ。

W. Basilica di San Petronio (サンペトロニオ教会)

中心のpiazza maggioreの前に、バジリカ派のサンペトロニオ教会がある。サンペトロニオと言うのはボローニャの守護神である。この教会は1388年に教会を建てることが決まったが実際建設工事が始まったのは2年後の1390年2月26日、そして一番初めの石材がその場所に置かれたのは3ヶ月ほど先の6月7日だ。こんな細かいことまで昔の人は逐一書き留めて、後の世代に伝えてくれるのだから有難い事だ。

さてこの教会、自由のシンボルとして建てられた。世界で一番大きい教会になるように設計されたが、当時の権力者であるべくローマ法王がバティカンのサンピエトロ大聖堂よりも大きい教会を作ることを許さず、上から見ると丁度十字架のように見えるべき建物の左右の翼の建築を取り止めせざるを終えなかったそうだ。実はこの話を聞いた時は自分の街を自慢する癖のあるボローニャ人の作り話だと思ったが、その後調べてみたら本当の話だと分った。普通サンペトロニオ教会というと正面の写真が多いので後姿を紹介することにした。サンペトロニオ教会は未だに未完成だ。しかし市民はこの未完成の姿に見慣れているので、多分そんなことは忘れているに違いない。

        
中村真人 プロフィール:yspringmindさん

イタリア・ボローニャ在住
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